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大腿四頭筋の筋トレとストレッチを難易度別にまとめてみた

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大腿四頭筋とは太ももの前面部にある筋で体の中で最も強い筋肉と言われています。「四頭筋」とは大腿直筋、内側広筋、中間広筋、外側広筋で成り立っているため、総称して大腿四頭筋と呼ばれます。今回は大腿四頭筋の基礎知識について軽くまとめ、具体的な筋トレおよびストレッチ方法についてご紹介します。 

【この記事の目次】

 

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大腿四頭筋とは

大腿四頭筋について軽く整理してみます。上述した通り、大腿四頭筋は大腿直筋、内側広筋、中間広筋、外側広筋の4つの筋の総称であることがポイントです。

 大腿直筋は骨盤から脛骨(スネ)に付着する筋で、股関節と膝関節の二つの関節をまたぐ「二関節筋」と呼ばれる筋です。主に膝を上げたり(股関節屈曲動作)膝を伸ばす(膝関節伸展)などの重要な働きがあります。一方、大腿直筋のインナーマッスルである中間広筋は単関節筋であり、膝を伸ばす作用のみを担います。内側広筋や外側広筋は「広筋」と呼称されている通り、太もも前面部に「広く」付着する筋で、これらがあるおかげで膝を安定的に伸ばすことができるようになります。

大腿四頭筋と変形性膝関節症の関係性について

高齢者における大腿四頭筋の筋力トレーニングの重要性についても触れておきたいと思います。特にご高齢の方に多い「変形性膝関節症」は20年ほど前から大腿四頭筋の筋力低下との関連性が指摘されており、普段の生活にも大きく影響を及ぼしてしまうので、注意が必要です。

Radinら(1991)の報告によると、歩行時踵接地で衝撃力が増加するのは大腿四頭筋の抑制によって生じる膝の痛みに関連している 。

また、Slemendaら(1998)の報告によると、最終的に膝伸展筋力低下はOAの発生に関与する。

Radin EL,YangHH(1991)Relationship between lower limb dynamics and knee joint pain ,Jornal of OrthopaedicResearch 

Slemend,Brandt(1997)Quadriceps weakness and osteoarthritis of the knee.Annals of Internal Medicine127 

また、大腿四頭筋は膝の安定性にも関与しており、筋力低下あるといわゆる「大腿四頭筋回避歩行パターン」を生じさせてしまいます。これにより膝の靭帯が緩んでしまい、膝が不安定になったり、膝関節内に損傷を与えるなどの悪循環の要因の一つとなってしまいます。

他方、鎮痛剤によって一時的に痛みが緩和した場合でも、あくまで対症療法であり安定化の向上には得られない(Hurwitzら1999)と報告しています。

大腿四頭筋の筋トレ初級編

では早速、大腿四頭筋の筋トレ方法について姿勢別に紹介していきます。

初級編の主な対象者

  1. 変形性膝関節症の方(専門家の指導の下行いましょう)
  2. 筋トレ初心者の方
  3. 高齢者の方で筋力低下がある方

大腿四頭筋の筋トレ初級ー仰向け編ー

大腿四頭筋の筋トレ初級ー座位編ー

大腿四頭筋の筋トレ初級ー立位編ー

 

大腿四頭筋の筋トレ中級編

中級編の主な対象者

  1. 筋トレ初心者の方
  2. アクティブシニア

大腿四頭筋の筋トレ中級ー仰向け編ー

大腿四頭筋の筋トレ中級ー腹這い編ー

大腿四頭筋の筋トレ中級ー座位編ー

大腿四頭筋の筋トレ中級ー立位編ー

大腿四頭筋の筋トレ上級編

上級編の主な対象者

  1. 筋トレ上級者の方
  2. スポーツマン

大腿四頭筋の筋トレ上級ー仰向け編ー

大腿四頭筋の筋トレ上級ーうつ伏せ編ー

大腿四頭筋の筋トレ上級ー座位編ー

 

大腿四頭筋のストレッチ初級編

この運動は股(また)に付着する「腸腰筋」という筋のストレッチ効果が高いのですが、解剖学的には大腿四頭筋の筋のストレッチ効果も期待できます。

大腿四頭筋のストレッチ中級編

大腿四頭筋のストレッチ上級編

 

 


 

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床上動作のリハビリまとめ

高齢者の多くは畳などの和式の生活に慣れ親しんでおり、椅子での生活が普及した現代でもまだまだニーズがあるのが床上動作です。床での動作は、正座やあぐらの姿勢のまま床(畳)に座る必要があります。また床からの立ち上がり動作も必須となります。今回は、そんな床に座るためのエクササイズと床からの立ち上がりのエクササイズをご紹介します。

【この記事の目次】

 

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床上動作の注意点とは

床上動作を行う場合は、正座やあぐら、横坐り、長座位などの床に座る姿勢があります。また床から立ち上がる方法として足を崩す、横坐り、四つ這い、片膝立ち、立ち上がりなどがあります。膝立ち姿勢や立ち上がりの際に膝関節に大きな負担がかかります。そのため変形性膝関節症や人工膝関節置換術を施行された方は控えるようにしましょう。また人工股関節全置換術などにより禁忌肢位(脱臼肢位)がある方は動作の手順によっては股関節脱臼の危険性がありますので専門家の指導の元運動を行いましょう。

❶床に座るためのエクササイズ

床に座るためのストレッチ | 正座

正座が難しい方は、お尻と足の間にタオルや座布団を挟むと楽に座ることができます。

床に座るためのストレッチ | あぐら

男性に多いあぐらの姿勢のストレッチです。あぐらは股関節の内転筋の柔軟性が重要になります。

床に座るためのストレッチ | 横坐り(お姉さん座り)

横坐りは股関節の柔軟性だけでなく、骨盤や腰の柔軟性も重要になります。腕を横に倒して脇腹から腰のストレッチをして行きましょう。

床に座るためのストレッチ | 長座位

足を投げ出して座る長座位ではハムストリングス、脊柱起立筋の柔軟性が重要になります。念入りにストレッチしておきましょう。

❷床から立ち上がるためのエクササイズ

床からの立ち上がりに必要なストレッチ | 足首

正座編

立位編

床からの立ち上がりに必要なストレッチ | ハムストリングス

床からの立ち上がりに必要なストレッチ | 股関節

床からの立ち上がりに必要なストレッチ | 体幹

床からの立ち上がりに必要なトレーニング | 長座位

床からの立ち上がりに必要なトレーニング | 四つ這い

床からの立ち上がりに必要なトレーニング | 腹筋 

こちらの運動は四つ這いでできる腹筋のトレーニングです。

岩瀬らによると、"高齢者が床から立ち上がる際,四つ這いを経由するか否かには,体幹筋力が関係しており,体幹筋力が強いものほど四つ這いをとらずに立ち上がれる可能性が示された"と報告されています。床からの立ち上がりのエクササイズとして腹筋の強化にも取り組んでおきましょう。

岩瀬弘明, et al. "床から立ち上がる動作の過程で四つ這いをとるか否かに影響を及ぼす要因." ヘルスプロモーション理学療法研究 2.3 (2012): 101-108.

床から立ち上がる動作の過程で四つ這いをとるか否かに影響を及ぼす要因

床からの立ち上がりに必要なトレーニング | 膝立ち

床からの立ち上がりに必要なトレーニング | 片膝立ち

床からの立ち上がりに必要なトレーニング | 立ち上がり

リハビリに関連する記事はこちらをチェック!

今回は、床上動作の運動プログラムをご紹介しました。その他にもリハビリに必要な抗重力筋トレーニングの理論についての記事もご紹介しています。興味がある方はこちらの記事をチェックしてみてください♫

 

高齢者の機能訓練にはリハプラン!

リハプランでは、個別機能訓練計画書の作成・管理をスムーズにすることで今まで時間がかかっていた「計画書作成業務を効率化する」ことができます。また、利用者様ごとに機能訓練プログラムを「クラウドで管理する」ことができます。


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寝返り動作のリハビリまとめ

寝返り動作は、日常生活において必要不可欠な動作でベッドや床から起きる際にまず寝返りは必須な項目になります。そんな寝返り動作を獲得するための運動プログラムをご紹介します。

【この記事の目次】

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寝返り動作の分析

寝返り動作を分析した先行研究は様々ありますが、野崎によると骨盤の回旋の仕方に着目すると「上肢型」「下肢型」「膝立型」「複合型」の4つの寝返り動作パターンに大別できると報告されています。このパターンは身体能力の影響だけでなく、それぞれの生活環境や運動の癖の影響から様々なパターンを選択して寝返りを行っています。

野崎真奈美. "高齢者における寝返り動作の分類と身体特性による推奨パターンの予測 (4. 人間行動システム研究領域, I. 課程博士論文, 博士論文要旨)." 人間科学研究 18 (2005): 123-124.

高齢者における寝返り動作の分類と身体特性による推奨パターンの予測 

寝返り動作を評価するポイント

また、寝返り動作を評価するポイントとしては「頸部の回旋」「肩甲骨の離床」「体幹の回旋」「骨盤帯の離床」がそれぞれ連動して運動しているか、タイミングのズレはないかをチェックします。これらが分離してしまうと寝返りに必要以上に力が必要になったり、スムーズに動けなくなる原因になります。

寝返り動作のリハビリ | 首

では早速、寝返り動作の運動をご紹介して行きます。まずは首の回旋のエクササイズを行いましょう。特に上肢型の寝返りパターンでは、頸部の回旋や視線の誘導が重要になります。

寝返り動作のリハビリ | 上肢

次に上肢の運動の中でも肩甲骨の離床を行うエクササイズです。特に上肢型の寝返りパターンの型はこちらのエクササイズを行いましょう。運動のポイントとして肩甲骨が床から離れることを意識しましょう。

寝返り動作のリハビリ | 下肢

次に下肢型や膝立て型の寝返りパターンに重要な下肢のエクササイズです。寝た状態で膝が立てれること、足を横に倒すように捻ることができること重要です。

寝返り動作のリハビリ | 体幹 

最後にこちらの運動は、体幹のトレーニングです。上肢型、下肢型、膝たち型、複合型の全てにおいてこの体幹との連動ができていないと寝返りができません。必須の要素ですので念入りにトレーニングしておきましょう。

リハビリに役立つ関連記事はこちらをチェック!!

今回は寝返り動作に必要な運動をご紹介しました。その他にも基本動作や座位保持、立位保持に重要な抗重力筋のトレーニングについてもご紹介しています。興味がある方はこちらの記事も是非チェックしてみてください♫

 

 

個別機能訓練加算を簡単に作成でできるリハプラン!!

 

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食事動作のリハビリまとめ

食事動作を分析すると肩ー肘ー前腕の運動連鎖や手のマニュピレーション、体幹ー肩甲帯の運動連鎖などバイオメカニクス的に分析することは非常に興味深い。しかし、本稿では現場で使える体操を提案するという観点から運動を紹介していくので、前述した内容等は専門書籍や論文等より自己研鑽していただきたいと思う。

 

【食事動作に関連する体操の目次】

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食事動作体操|肩甲骨

食事動作体操|肩×肘の運動

食事動作体操|前腕の運動

食事動作体操|手の運動


指先のトレーニングはこちらを参照

 

 

個別機能訓練計画書を簡単に作成できるツール

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機能訓練指導員として業務に従事していると、利用者様の機能訓練プログラムに悩むことはよくあります。 例えば、個別機能訓練加算IIでは利用者様の個別の生活課題を意識し、 目的のある機能訓練プログラムを実施していかなければなりません。 限られた時間で多くの利用者様に適したプログラムを提案することは、容易なことではありません。 また、計画書作成においてもケアプランとの整合性や居宅訪問、やることはたくさんあります。 残業につながりやすいので、労働生産性を高め、質の高いプログラムを提案していくことが重要です。

リハプラン

整容動作のリハビリまとめ

ADL動作の中でも整容動作に含まれる生活行為は、顔を洗う、歯を磨く、髭を剃る、整髪をする、化粧の5つがあります。これらの整容動作には肩の可動性だけでなく、肘関節の屈曲、前腕の回内外の複合的な動きです。そこで今回はこれらの要素を取り入れた整容動作体操をご紹介していきます。

参考文献

村田秀雄. "肘関節の関節可動域と日常生活動作について." リハビリテーション医学 14.3 (1977): 251-260.

THE CORRELATION BETWEEN A. D. L. AND R. O. M. OF ELBOW JOINT

【整容動作体操の目次】

これから個別機能訓練加算を算定するならリハプラン

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整髪動作の訓練

洗顔動作の訓練

歯磨き動作の訓練

他に知りたい方はこちら→初級、筋トレ、巧緻訓練の運動 | Selfbox

他に知りたい方はこちら→初級、筋トレ、手の運動 | Selfbox

他に知りたい方はこちら→初級、筋トレ、腕の運動 | Selfbox

 

髭剃り動作の訓練

 

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個別機能訓練計画を簡単に作成できるツールをご紹介

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更衣動作(上衣)の体操まとめ

更衣動作の中でも、上衣にフォーカスした体操をご紹介します。上衣の更衣動作には主に肩関節と肘関節の動きが重要であり、ボタン付きシャツなどの場合は巧緻動作も合わせて必要な能力です。特にご高齢になると、より顕著にADL動作に影響を及ぼすようになります。そこで、本稿では身体的な影響で更衣動作能力の維持予防を目的とした目的別の体操をご紹介していきます。

永田悦子. "片麻痺の更衣動作における患側肩関節可動域." 日本リハビリテーション工学協会, 第 13 回リハ工学カンファレンス講演論文集 (1988): 525-528.

高齢者の身体状況と被服に求められる要件の加齢変化

 

【更衣動作(上衣)能力の維持予防体操|目次】

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更衣動作に必要な肩の屈曲

更衣動作に必要な角度:屈曲0〜70°程度

更衣動作に必要な肩の外転

更衣動作に必要な角度:外転0〜45°程度

更衣動作に必要な肩の内外旋

更衣動作に必要な角度:内外旋45°程度

更衣動作に必要な肘の屈曲

更衣動作に必要な角度:肘屈曲120°程度

更衣動作に必要な手の背屈

更衣動作に必要な角度:手関節背屈40°程度

 

更衣動作に必要な肩の複合運動

更衣動作に必要な巧緻動作訓練はこちら

巧緻動作訓練についてはこちらの記事をご参照ください

 

機能訓練特化型デイサービスにはリハプラン

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質の高い訓練プログラムと計画書作成が最も大きな課題。

機能訓練指導員として業務に従事していると、利用者様の機能訓練プログラムに悩むことはよくあります。 例えば、個別機能訓練加算IIでは利用者様の個別の生活課題を意識し、 目的のある機能訓練プログラムを実施していかなければなりません。 限られた時間で多くの利用者様に適したプログラムを提案することは、容易なことではありません。 また、計画書作成においてもケアプランとの整合性や居宅訪問、やることはたくさんあります。 残業につながりやすいので、労働生産性を高め、質の高いプログラムを提案していくことが重要です。

 

 

 

 

更衣動作(下衣)の体操まとめ

更衣動作の中でも、下衣にフォーカスした体操をご紹介します。下衣にはズボンの着脱や靴下・靴・装具の着脱、ベルトの装着などが含まれます。そのため、更衣動作全体で考えると他のADL動作よりも、体全体を活用した身体機能が必要となってきます。

それでは、更衣動作の目的別に体操をご紹介していきます。

 

【更衣動作|下衣動作の体操目次】

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更衣動作|座位で行うズボンの着脱

骨盤の前後傾運動

股関節の可動域訓練

骨盤の左右重心移動訓練

ズボンの引き上げ訓練

 

更衣動作|座位で行う靴・靴下の着脱

足元で着脱をする場合

足を組んで行う場合


更衣動作|ベルトの装着トレーニング

座位の場合

立位の場合

 

個別機能訓練加算を算定するならリハプラン

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